親が長生きだからといって、子どもも長生きするわけではない ~長生きによる想定外~
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ワタクシ、現在3.5度目の相続をやっております。
相続といっても、大した財産はないのですが。
財産として大したものは残っていなくても、やることは色々とあるんですよね・・・
1.1回目は父の時。
相続人は、母と姉と私。
母は、もうその時、病気であまりはっきりしていない状態だったので、姉と私で片づけました。
2.2回目は現在。
父方の祖母の相続です。
本来、父が生きていてくれれば煩わされることもなかったであろうに、
祖母は96歳で死去、父は祖母が亡くなる7年前に65歳で死去。
3.3回目は母の時。
相続人は姉と私。
亡くなったのは祖母よりあとですが、さっさと片づけました。
4.相続みたいなもの
ちゃんとした相続ではないのですが。
母方の祖父の遺した不動産を売買したことがあります。
これは、1回目と2回目の間の時期、つまり母がすでに病気で自分であまり判断がつかなくなっていた時のこと。
祖父はこの時より7、8年前に亡くなったのですが、その後、母と母の姉弟間で共有となっていた不動産を売買しました。
これをやってきて。
今思うのは、「長生きの親の子、早めに死なないで!」ということです。
親が長生きだからといって、子どもも長生きするとは限らないんですよね・・・
そうなった場合、負担を受け入れざるを得ないのは、孫世代なんですよ・・・
今までやってきた中で。2と4は本当に大変です。
逆に言えば、1と3は、まあ大変だったけれど、他に比べると全然ラク。
何がラクか。
まず、相続人が少ないということ。処理をするのは姉と私の二人なので、二人の意向が一致すれば解決できます。
まぁ、これは、仲が悪くないからこそなのかもしれませんが。
また、親の人生なので、だいたい分かっているということ。
親が財産を形成し始めた頃、つまり家族を持った頃から起こったことは、だいたいは把握できています。
特に、私たちは、父が亡くなる前後から母も病気だったため、父と母の家計をその時点で把握していました。
そのため、こちらの兄弟には住宅購入の補助をした、とかいった見えないお金の流れがなくて、クリアに平等に分けられたというのは大きかったと思います。
そして、相続人が同世代ということもポイントだと思います。
価値観が一致しやすかったり、伝達手段に障害が生まれにくい(LINEやメールでやり取りできる)です。
翻って。2と4は何が大変なのか。
2と4は、おじ、おばとやり取りをしなければいけなかったのですが。
①.そもそもそれほど親しくない
父、母が生きていた時からですが、そんなに会ったこともないのです。
まあいろいろあり、母方のおじおばとは20回くらい、父方のおじおばとは記憶にある限り5回くらいではないでしょうか。
私の記憶にない頃を含めても、10回もいっていないでしょう。
そんな、血が繋がっているだけでほぼ他人である人とお金の話をするのです。
うまくいかないって、分かり切っていますよね。
信頼関係もない、逆に言えば、今までの出来事を親から伝聞で聞いているため、まったくの他人よりも信頼関係が構築しにくい可能性すらあります。
私たちは、おじおばとのやり取りでしたが、父母が亡くなっている以上、おじおばだって亡くなっている可能性もあります。
すると、さらに遠いいとことの話し合いになりますよね。
これで、いとこ同士が親しければよいのですが。
いとこ同士が親しい場合は、普通はその親のおじおばとも親しいですよね。
おじおばいとことのやり取りって、実は親を介してのものだったりします。
親の仲介なしに連絡を取らなければいけないっていうのも、結構見えない壁があるものです。
②.なかなか直接会えない
2と4に両方とも言えるのですが、うちの場合、全国に散らばっているというほどではありませんが、それなりに遠方。母方650キロ、父方200キロくらいでした。
これは①や④とも関わってくるのですが、相続の話し合いをしようにも距離があればなかなか会えないし、あまり親しくないと会っても解決につながる気にならないし、生活パターンが違うため会う予定を決めにくいし、とにかく万難を排しても会ってなんとかしようという気にならないんですよね。
③.コミュニケーションが取りにくい
これはツールの問題。
うちはメールがなんとか使えたのでなんとかなりましたが、それでも細かい表現とかにたびたびイライラしました。
メールでこれを言う?とか、改行もせずにダラダラと言いたいことだけを書いてきて、もっと簡潔に要点を纏めろ!と思うことが多々。
たぶん、向こうはこちらのメールに対して感情が感じられない、ドライなんだよと思っているでしょうね。
仕事でメールという手段をあまり使っていないからなんでしょうが、ビジネスでは一般的なことも通用しなくて、たぶんお互いが感情を害していたと思います。
これで、メールがもし使えなくて、残る手段は手紙と電話(昭和かよ!)だったとしたら・・・④の生活パターンの違いも相まって、さらに解決は遠のきますよね。
④.生活パターンが違う
当然ですが、アラフォーは平日は毎日仕事をしています。そして、小さい子どももいます。平日は朝早くから夜遅くまで、仕事に家事に育児に忙殺。休日も子ども中心に生活していて、急に病気になったなどで予定が立たないことも多い。
一方、おじおばは第一線を退いているから、普通に平日に連絡してきたりする。
自分の都合さえやり繰りできれば動ける。なんだったら、「役所にこの書類を取りに行って」とか言われる。役所は普通平日しか開いていないんですけどね・・・。
また、仕事をしている人には、とうに年金受給の年齢は過ぎているのだから、必須という訳でもないだろうに、「フルタイムで仕事をしていますから!」とか言われる。こっちもだよ。。。
⑤.価値観が合わない&自分のことしか考えていない
これは偏見ですかね(笑)それとも経験に裏打ちされた実体験でしょうか(笑)
例えば、不動産が残っている場合。
さして思い入れのない、孫である私達にとっては「売却すれば?」と思ってしまうものを、おじおば世代は、自分の親が大事にしていたものだから・・・とそのままキープ。私達も両親の思いまでならともかく、祖父母の思いというのは、想像が難しいです。生まれ育った時代も価値観も、そして共有した時間の量も違うのですから。
私達以下の世代には、分からないことがあれば「ググる」というのが普通であるのに、おじおば世代は分からないことを調べようともしない。「ちょっと検索すれば出てくるのに」と私達は思ってしまうのに、そういう習慣がないのでしょう、調べない。それは仕方がないことでもあるのですが。。。
そして、いざ動こうとした時、我々が④を理由に急に言われても困るということを言おうものなら、「次世代に負担を強いたくないので協力してほしい」とか言う。
こっちも次世代で負担を強いられていることは考えてくれないのですね。。。
なんとか協力しようとしているのだから、配慮というものをしてくれませんかね。
あなたたち、自分の子どもにも、仕事を休んでそれをやれと言う?っていうか、みんなが元気な時にちゃんと目途を付けておいてくれよ、と、おじおばにも、死んだ父母にも、死んだ祖父母にも思う・・・
こうやって、ただでさえ親しくないのに、さらにお互いの気持ちを遠ざけることが積み重なっていきます。
そうだよね~、兄弟間でも「争続」になることもあるのに、こんなに距離も気持ちも境遇も離れていたら、相続はうまくいかないですよね・・・
長生きはおめでたいことなんでしょう。
でも、そこには必ずその分の負担を受け持っている人がいると思うのです。
今回は相続の面から、それを書いてみました。
やっぱり「終活」って大事ですね。
自分の時は、子どもたちや孫(できるのか?)たちに負担をかけないように、
それほど長生きせずに、ちゃんと「終活」をやっておきたいと思います。。。