食欲に訴えるテレビ番組を見たくない人もいる

普通に見ていると、何のことはないテレビ。

でも、実は食欲に訴えているテレビ番組って多いんですよね。

人間の三大欲求。食欲、睡眠欲、性欲。

睡眠欲に訴えたら寝ちゃうし、性欲にあからさまに訴えられないし。

食欲に訴えるのが、一番安全であり、見た人にとっても不快を感じないし、適したテーマであるのでしょう。

でも、あまりの多さに辟易したことがあります。

そう、それは絶賛つわり中のこと。

私のつわりは、軽かった方だと思います。

実際に吐いたことは一度もなし。

でも、それこそ船酔いのような、二日酔いのような状態がずっと続いて、ずっーと気持ち悪い。

特に何かが食べられないわけでもなく、また特にピンポイントで何かが食べたくなるわけでもなく、常にムカムカ、気持ち悪い。

（１人目の時は酸っぱいものをほしがって、グレープフルーツジュースをやたらと消費していましたが）

気持ち悪いながら仕事には行けるし、行けば行ったで緊張感からか一応ちゃんと仕事もできる。

でも家にいれば、何にもしたくない。ただ横になっていたい。

そんな感じでした。

そして、家でただ横になっている時。

新聞や本などの活字は読みたくない。スマホのニュースも、細かい文字を見ていると、余計気持ちが悪くなってくる。

じゃ、寝ながら少しだけテレビでも見るか。

これはまあ見られるんですけど、そこに冒頭の食欲に訴えてくる番組がうつされます。

最初から「食事もの」だなぁと分かる番組はいいんですよ。

「今日の料理」とか、「たまに行くならこんな店」とか（笑）

こちらが避ければ済む話なので。

でもだいたい、朝や夕方の時間が長めのニュースとか、ワイドショーとか、コーナーが複数あるテレビ番組って、１つのコーナーが終わったらいきなり次の「食事もの」のコーナーが現れるんですよね。

油断していたら急に現れる料理。うぅ、気持ち悪い。。。

当然、つわり中の妊婦なんて、ニッチな層を意識してはくれなくて、その他の食欲旺盛な幅広い層を狙って番組を作っている訳で。

仕方ないとは分かっているものの、これなんとかならないのかなぁ。

周りの人に聞いたことはないけれど、たぶんつわりを経験した妊婦さんは同じような経験あるんじゃないでしょうか。

そして、その時にすごく思います。

結局、世の中は男中心に回っているんだなって。

「く～、つわりで苦しんでいるときに料理や美味しそうな食事を画面にうつされる気持ちなんて、想像してみたこともないんだろう、覚えてろよ～～」

長期戦の気持ち悪さ、終わりの見えない苦しみから、「男も一生二日酔いが続けばいいのに！」と精神的にやさぐれて、よく分からない方面への怒りと恨みが湧いてきます。

そんな状態も、己の体調が回復してくれば自然と穏やかな精神状態へと戻ります。

私のつわりがなくなったのは、妊娠６カ月半ばくらいでした。

５カ月になれば安定期、安産祈願に行かなきゃという時もひたすら気持ち悪くて、どこが安定期なんだよっ、いつになったらつわりが収まるんだよっと毒づいていましたから（笑）

でも、５カ月中盤くらいから少しずつ良くなっていって、６カ月半ばですっかりなくなりました。

そんなだいぶ前のことを思い返しながら、無性に腹が立っていたことはしっかり覚えています。

女は耐えるしかないんでしょうか。なんかもっと工夫できないんでしょうか。

今日も美味しそうな料理をうつすテレビ番組を見ながら。

かつての自分のことも、心にとめておきたいと思います。