熊本、やさしかった ~席を譲ってもらったことからの考察~
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2019年秋に、熊本に遊びに行ってきました。
両親がかつて転勤で住んでいて、姉が生まれた地でもある熊本。
私は、九州は長崎しか行ったことがありません(それも、好きだったアーティストの影響でという不純な理由から)。
夫の友人が住んでいるので、そちらのお宅に遊びにいきがてら、熊本観光を楽しみました。
まず、とってもびっくりしたこと。
熊本の皆さん、とてもやさしい!!!
なんと、乗る電車乗る電車で、席を譲っていただきました。
熊本って都会なのですね(実はこれにもびっくりしました)
中心地は高いビルだらけ、電車も走っているし、路面電車もひっきりなしに通る。
ここ北関東の地元では基本車移動。車に荷物をたくさん乗せ車は基地と化しているのですが、
熊本中心地は都会すぎて駐車料金も高く、公共交通機関で動くことに。
しかしそこは5歳と2歳の子を連れての移動。
普段なかなか乗らない電車にテンションの上がった2人はじっとしていられず、いろんなものを見たがり、触りたがり、抱っこしたがり・・・
時は土日の夜。18時過ぎ~20時頃。
2日連続で友人たちと夕食を食べに、中心地~郊外を移動。
週末の夜だからか、10代20代の若者を中心に60代くらいまで、電車も路面電車も満員状態。
「はぁ、もうおとなしくしていてくれ・・・」と思っていると、「どうぞ」と若者に席を譲られる。
「えっ!!?」「あ、ありがとうございます」
ここで小さい子たちがちょろまか動いていると余計迷惑になるだろうと、ありがたく座らせていただく。
若者たちは2人だったので2人分の席に座ろうとすると、察したお隣の中高年の夫婦らしきお二人もそっと席を立ってくださり、家族4人で座れることに。
「ありがとうございます、すみません」
座りたいとは思っていなかったものの、18キロ、12キロの人間を抱っこしていると、大変ありがたいです。ありがとうございます。
そして帰り。友人たちと楽しく過ごした22時半過ぎ。
子連れでこんな時間にふらふらしていることは非常識なことは重々承知しております、と気持ちだけは小さくなっていたところ。
「あそこの席、あいてますよ」と中高年の男性に声を掛けられる。
「ありがとうございます・・・(でも1人しか座れないので・・・)」
すると、察した若者がさささっと家族4人分の席を空けてくれる・・・
なんなんだ、熊本!!
すごい、皆さん、優しすぎる!!
2日連続で中心地から郊外を往復して、電車、路面電車に乗りましたが、
混んでいる区間は全て誰かが譲ってくださって、席に座ることができました。
(混んでいない区間は席が空いていたので、もちろん座れました)
東京では、優先席でも妊婦、子連れ、障がいのある方などが席を譲ってもらえないと言われていますよね。海外の街と東京との電車内での優しさの比較なんて記事もよく見ます。
そのたびに、「見ていないだけで、ちゃんと譲っている人はいる」「東京の人間は親切と言われている。東京だって優しい、じゃあ犯罪の多い海外の街の方が本当にいいのか?」みたいな少し論点のずれた反論も目にします。
私、横浜市出身、首都圏在住30年以上でした。
電車を日常的に利用していたのは、13歳以降約20年近く。
それでも、10回も席を譲ったことはないと思います。
2年に1回、譲ったことがあるかないか。
そして私も妊娠中、お腹の大きい時に一度埼京線に乗ったことがあります。
平日夜、ぎゅうぎゅうではないけれど、隣の人と肩がぶつかるくらい。
優先席前にいましたが、座れることはありませんでした。
主観ですが、東京の人は電車内ではドライなんだと思います。
基本、他人に興味はない。人も多いので、座ったら周りの状況は見えない。
電車内、特に平日の満員電車内では、弱者は踏み込む余地はない。
その場で戦う力を持った者だけの攻防戦。
よって、手を差し伸べるべき人がいるかもしれないという前提がほぼない。
まさしく、その場で空席をめぐって戦ってきた経験もある私は、そう感じます。
北関東から1年に2、3回東京に遊びに行きますが、
電車に乗っても、熊本のようには席には座れません。
子どもたちを抱っこして、熊本と全く同じ状況でしたが、たった1度だけ地下鉄で席を譲ってもらったことがあります。
譲ってくださったのは、東京観光中の欧米の方でした。