カーリング女子日本代表に思うジェンダー(2)
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前回のブログでは、
表現していた記事を見て、とてつもなく違和感を感じたこと。
スキージャンプの葛西紀明選手のことは、小林陵侑選手の”お父さん”と
表現しているものは見たことがないので、
これって一種の女性差別なのでは?と思ったことを書きました。
前回の記事⇒
kochia-tohminneko.hatenablog.com
ご本人たちが”お母さん”、”お父さん”と思っているのであれば、
記事や報道でそういう表現をしてもいいと思います。
銅メダルを獲得した坂本花織選手は、
コーチのことを「厳しめのママ」と評しているそうです。
でも、そのコーチ自身は坂本選手のことを「戦友」と呼ぶそう。
年を重ねた女性にとっては、”お母さん””ママ”という表現は
センシティブなものだと思うのです。
石崎選手のことを”お母さん”だなんて、微塵も思っていませんよね、きっと。
呼び方も”琴美ちゃん”だし、完全にフラットな、
お互いを尊重し合う関係だと思うのです。
それなのに、カーリング元オリンピック代表の方の言葉だといっても、
それをそのまま報道するって、配慮がなさすぎなんじゃないの?
そういう表現をすることがまず問題だとは思いますが、
その表現をそのまま載せても問題ない、
そのまま載せたら何か問題があるかも、と思えないこと自体、
時代遅れなんじゃないの?
自覚はあまりなさそうに見えますが、男性優位社会のマスコミの考え方が
滲み出ちゃっているのは、そういうところなんじゃないの?
そう思って、夫に疑問をぶつけてみたら。
「良い意味で言っていると思うんだけどな~。
包容力があって、いると安心するっていうことなんでしょ?」
と、全然違和感を感じていない様子。
葛西選手には言わないことについても、
「まあ、そうだけど・・・」と釈然としないようです。
男性は、どうもピンと来ていないらしい。
では、身近な例に変えてみましょう。
あなたは35歳くらいの男性、社会人経験12年くらいです。
ひょっとしたら係長とか課長とか、役職が付いているかもしれません。
あなたの部署に、新卒22歳の男性が入ってきたとします。
部長からの言葉は、
「我が部署に期待の新人が入ってきた。
包容力といるだけで安心感のある君は、教育係にピッタリだ。
職場の”お父さん”として、新人を育ててくれ!」
違和感たっぷりじゃないですか!?
なんで俺が父親にならねばならぬ!?って思いません?
俺は包容力と安心感があるだけで、”お父さん”って言われちまうのか!?
って思いません?しかも、一回り下の同性に。
そんなこと、言われる男性っています?
たぶん、あんまりいませんよね?
でも、女性は石崎選手のように、当たり前のように
”お母さん”呼ばわりされるんですよ。
おかしいでしょ。。。
そもそも。カーリング女子日本代表に対する報道を振り返ってみると。
ずっと、ちょっと女性蔑視の香りがぷんぷんしますよね。
4年前、平昌オリンピックでカーリングがブームになった時のこと。
「カー娘」とか言われてましたよね。
そして、試合途中の5分の休憩・作戦時間も「もぐもぐタイム」と言われ、
食べていたお菓子がニュース(ワイドショー)で取り上げられたり。
ロコ・ソラーレが食べていた「赤いサイロ」というお菓子が、
その後に売り切れになった、なんていうニュースも見聞きしました。
そもそも、これ男性だったら、そんなことあり得ませんよね?
男性5人が集まって、試合中に糖分補給としてお菓子を食べていても、
特別取り上げられるということもないですよね?
試合時間中の大切な作戦・休憩時間を「もぐもぐタイム」と称して、
出身地の動物園の餌やりタイムと同じ名称で呼ばれることもないですよね?
そういうところですよ。
男性社会で、女性が口には出さなくても我慢しているのは。
まあ、そういう取り上げられ方をされてしまうのを逆手に取って、
スポーツとしての人気を出すために、あえて許容しているところも
あるんでしょうけれども。。。
私、そこまでジェンダー論にうるさい方だとは思っていません。
家庭内ではうるさいかもですけど(笑)
そんな私でも、ジェンダー面でとても違和感を持った、
ロコ・ソラーレの”お母さん”問題でした。