こきあブログ

冬眠したいアラフォー主婦のちょこちょこ雑記

遺言書の付言事項~感情を逆なでする可能性もありますよ~

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最近、終活という言葉が一般的になってきたことや、相続税の改正があったこともあって、以前よりは相続、遺言といった言葉が身近になってきたように思います。

 

前にも書きましたが、私は現在、3回目の相続諸手続き中です。

アラフォーでここまで経験している人もなかなかいないのではないかと思います(泣)

もう、実生活で身につけたミニ知識を生かすべく、何か資格でも取ろうかな・・・

 

1度目は父、2度目は母、3度目の今は祖母の相続です。

 

過去の記事はこちら⇒

kochia-tohminneko.hatenablog.com

 

遺言書があったのは祖母の相続が初めてだったのですが、もともと会社員時代に仕事でほんの少しだけ相続、遺言に関わることもあったため、「おぉー、これが公正証書遺言か!!」と少し興奮しました(笑)

公証役場で保管されている公正証書遺言の原本ではなく、祖母の自宅に保存してあった原本のコピーですがね。

 

その公正証書遺言に沿って相続自体は進んでいっているんですが。

 

よく、相続ものの本には、「遺言を書く場合、付言事項というメッセージを忘れずに書いておきましょう。なぜそういう遺言になったのか気持ちを書いておくことで、自分の死後、相続人の間の不要な争いを避けることもできますよ」みたいなことが書いてあります。

でも、私は不要に気持ちを逆なでされた経験があるので、付言事項も遺言内容も今までの行動次第ですよ、とお伝えしておきたいと思います。

 

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・付言事項とは

付言事項とは、相続人(残される家族)などに残したい言葉や気持ちなどを伝えるものです。

遺言の内容は、法的効力のある法定遺言事項と、法的効力のない付言事項に分けられます。

法定遺言事項とは、例えば、「妻にはこの財産を相続させる」「長男にはこれを」「次男にはこれを」と言った内容のこと。

付言事項とは、「こういう思いで、それぞれにこの財産を相続してほしいと決めた。私亡き後、家族争わずに仲良く暮らしてほしい」というような、遺言を書いた人の気持ちを伝えるものです。

※詳しくは、遺言に詳しい弁護士、税理士等専門家のホームページ等をご確認ください。

 

・祖母の付言事項内容

祖母の遺言書に書いてあった付言事項は、どういったいきさつでこの相続内容としたかといった経緯と、「子どもたちみなが、この遺言に不満を述べたりせずに、いつまでも仲良く幸せに暮らしてくれるように切に祈っています」といった内容でした。

いや、普通ですよね。いたって当たり前のこと。

うんうん、家族仲良くを願うおばあちゃんのまっすぐな思い。

 

見ず知らずの普通の人が見たら、そう受け取ります。

 

・何が感情を逆なでしたか

まず・・・「こどもたちみな」はもういないからー!

ってか、自分の前に息子(私の父)が先に亡くなっているからー。

と思いつつ、それは順番が逆になってしまっただけで仕方ないとして・・・

 

「この遺言に不満を述べたりせずに」

クギ差してるし!遺言に不満を述べることも許されないのかいっ!

全然親しくもない孫(私)はともかく、「お母さん大好き」の息子たちは、この一言で何の不満も言えなくなっちゃいますよ。

 

「いつまでも仲良く」

子どもたちが仲良かったことなんて、ないと思うけどな~?(私が知る限り)

これイヤミ?っていうか、そもそも仲が悪くなったのって、誰のせいだと思っているの??

 

・原因は、今までの行動

私の祖母は、わがままな人でした。私は、彼女の人間性についてはそこまで詳しくはないけれど、祖母の長男だった父が、母と結婚するとき、「自分の母親はわがままな人だから」と言ったと聞いているので、それはそうだったのでしょう。

 

父と結婚してから、母は苦労しました。

まず、「社長になる息子にとって、嫁があんたでは学歴が足りない」と言われ。

息子は社長にもならなかったし、嫁の学歴は当時としては珍しかった大学出だったし、そもそも父と母はお見合い結婚だったので気に入らなければお見合いを断ればよかっただけの話。それに他人を批判できるだけの学歴を祖母が持っていたかどうかは私は知らない。

 

田舎の旧態依然の価値観のため、姉と私を産んだ母は、「男の子も産めない嫁」とさげすまれ。

私も、中学2年まで、「お前が男だったら」と言われました。そして、女の子だったいとこが生まれたとき、私は小学1年生くらいでしたが、祖母が「生まれたって。女の子だって。良かったんだか悪かったんだか」と言ったのを、この耳でしっかり聞きました。

 

首都圏に住んでいた我が家は、祖父母が東京に遊びにくるたびにホテル替わりに使われ。宿泊代も食事代も一切置いて行かずに。

一方、お盆やお正月に帰省しようとしても、私たちは「女の子だからうるさい。他の孫(男の子)の方が可愛い」と言われ。そもそも帰省しても、自分の用事で出掛けていて、家にいない祖母。

どうせ行っても嫌な思いをするのだからと、いつしか帰省は夏休みに半日顔を出すだけになりました。

 

こうして生前から、男の子の孫がいる家は可愛いとか、息子たち、嫁たち、孫たちを平等には扱ってはいなかったのです。

母は長男の嫁で、父には弟が2人いて、その2人には男の子がいますが、それでもそれぞれのお嫁さんは、祖母とはかなり距離を取っていました。

私たちもほぼ帰省はしませんでしたが、帰省の際に母以外のお嫁さんが父の実家に泊まったという話を聞いたことがありません(今から30年ほど前の話)。

男の子の孫がいるだけでは解決できない、それぞれの嫁姑関係の問題があったのでしょう。

父たち兄弟も、何か行事でもない限り集まったことはありません。私は、父の兄弟に会ったと記憶しているのは、片手に少し余るほど。私の記憶がない時期を入れても、10回程度なのではないかと思います。(そんな関係でも、一緒に相続をせざるを得ないこともあるのですよ~)

 

そんな生前の行動、言動があっての、あの遺言。

今までのことを知っている人が見たら、ちゃんちゃらおかしくて笑っちゃいます。

 

相続でもめないように・・・と言いますが、相続や遺言より何より、生前に周りの人をちゃんと大切にできていたかどうか。思いを伝えていたかどうか。

死後、自分が望むようになるかどうかは、それにかかっていると思います。

・・・自戒を込めて。